当院PT(理学療法士)が静岡県理学療法学術大会にて演題発表してきました!
2025年6月22日、アクトシティ浜松 コングレスセンターで開催された第28回静岡県理学療
法学術大会に参加し、『一期的OWHTO・ACLR術後症例における可動域改善に着目した
理学療法展開』という演題で発表してきました。
OWHTO (内側開大式高位脛骨骨切り術)・ACLR (膝前十字靭帯再建術)を同時に行う手術は
膝前十字靭帯断裂に伴う二次的変形性膝関節症があり、関節由来の疼痛・靱帯不全による
不安定性を有する活動性の高い壮年期世代の方に行われています。
今回OWHTOとACLRの同時手術対し、手術に伴う侵襲組織や骨アライメント(骨配列)を考
慮した理学療法を施行しました。
手術に際し鵞足部や内側側副靱帯浅層の剥離操作を行うこと、荷重線(Mikulicz line)を外方
化させることで半膜様筋・腓腹筋内側頭の筋緊張が亢進します。また、膝蓋下脂肪体や深
膝蓋下滑液包部にも侵襲が加わるため同部位の滑走障害(拘縮)が生じます。半膜様筋・腓
腹筋内側頭の筋緊張や膝蓋下部組織の柔軟性に対して介入し早期に完全伸展を獲得しまし
た。結果として、膝伸展機構の滑走障害を最小限にとどめた事で術後3ヶ月時に膝屈曲
155°となり正座が可能となりました。
疼痛誘発組織や可動域制限因子は人それぞれ異なります。我々は、理学所見やエコーを用
いて的確に評価を行い、理学療法を施行することがよりよい治療につながると考えていま
す。
今後も日々の臨床における疑問を追求し、錦野クリニック(整形・リハビリテーション科)
全体で研鑽を重ねていきます。今後とも宜しくお願い致します。
(文責:理学療法士 杉山)