体外衝撃波治療

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体外衝撃波治療は、音波の一種である衝撃波を患部に伝達することで、疼痛改善や組織修復を促す治療法です。体外衝撃波は一般的に腎臓の結石破砕術で知られていますが、その技術を応用して低エネルギーの衝撃波を整形外科領域の疾患に応用するようになりました。現在では、低侵襲な治療法としてスポーツ選手にもよく用いられています。



一般的に体外衝撃波には、集束型体外衝撃波と、拡散型圧力波の2種類があります。

集束型体外衝撃波は、エネルギーが組織深部に集束され、集束点で最大となります。一方で、拡散型圧力波では、エネルギーが皮膚表層から組織深部に向かって放射状に伝わっていきます。照射エネルギーは皮膚表層で最大となり、深部に進むほど減衰していくのが特徴です。当院では、日常診療で多い筋膜由来の疼痛(腰痛など)やスポーツ選手のコンディショニングなどの治療に役立つ拡散型圧力波を採用しています(STORZ MEDICAL:MASTER PALSE MP1000®)。

作用

体外衝撃波・圧力波は様々な生物学的反応を引き起こします。

具体的には、腱付着部症の患部に衝撃波・圧力波を繰り返し照射することで、痛みの原因となる自由神経終末を減少させて疼痛を改善させます。痛みの原因となる神経線維(無髄神経)を選択的に破壊して減少させるとされているため安心して施術できます。また痛めている組織の細胞に刺激(衝撃波・圧力波)が加わることで、各種成長因子が増加し、組織修復が促進されると考えられています。

効果

【早期除痛効果】
*痛みを感じる自由神経終末に衝撃波・圧力波をあてることで、神経に変性する。複数回繰り返し行うことにより、自由神経終末の再生が遅くなり痛みを抑える効果が得られる。
*痛みに関する神経伝達物質を減少させ、痛みの伝達を抑制する。

【長期的効果】
*衝撃波を当てた部位に血管が新生し、コラーゲン産生を促す成長因が産生される。
*炎症性物質のサイトカインを抑制することで、患部の炎症が軽減する。

適応

基本的に皮膚から近い部位の筋腱組織や骨組織に標的がある疾患に適応となります。

【主な適応疾患】
アキレス腱炎(アキレス腱症),足底腱膜炎(足底筋膜炎),シンスプリント,膝蓋腱炎,オスグッド病,五十肩(肩関節周囲炎),テニス肘,ゴルフ肘(上腕骨内・外側上顆炎),石灰沈着性腱板炎,腰痛,筋損傷など
*スポーツ選手の筋疲労改善目的にコンディショニングの一環としても対応

頻度

一般的に1回/週×3-4回が1クールで対応していますが、病態や希望に沿って対応可能です

所要時間

1か所につき5-10分程度で終了します(*予約制になります)

費用

自費診療にて対応となります。同日に保険診療とは併用できません。
1650円/箇所:例)肩・腰の2か所の場合は1650×2=3300円となります。