PRP(多血小板血漿)治療-105例の経過報告-

クリニックでPRP(多血小板血漿)治療を開始して約100例を数えました。
治療成績を検討すると最も多い部位が膝関節になっています。その割合は約90%でした。
他部位としては肩・股関節が占めています。
最も気にある疼痛改善効果に関しては、施行前から疼痛が半減以上したものは72%でした。半減以下が18%・疼痛改善なしが10%といった結果になりました。
個人的に、効果があると思われるのは痛みが半減以上あったものと考えているので、PRP効果が期待できるのは当院の成績では約7割と考えています。
保険診療で行うヒアルロン酸注射でも除痛効果は十分期待できます。ただし、当院でPRP注射を希望される方は多くが既にヒアルロン酸注射をして効果が乏しかった方です。その点を考慮するとPRP治療による疼痛改善効果はあると考えています。
またヒアルロン酸注射の効果との違いとして感じるのが以下の点です。
・疼痛が消失し、以前にできなかった動作が問題なくできると満足度が高い症例が多い
・疼痛軽減する期間が長い
これはPRPにおける長期間の抗炎症効果が最も影響を与えていると考えています。
当院では保険診療であるヒアルロン酸注射も多くの患者さんに行っています。
良い治療であり、効果を認める方も多くいます。
しかし劇的に改善するというよりは以前より楽にはなった / 症状は改善するけれどまた打ってほしいと2週-4週程度の間隔で受診を希望する方が多いのも事実です。
また当院の強みとしては、PRP効果が乏しいと判断した場合は手術加療を選択することもできることが最大のメリットです。膝疾患で言えば、関節鏡手術・脛骨骨切り術・人工膝関節といったようにPRP治療に固執することはありません。
当院ではPRP治療を“積極的保存加療”と位置付けており、保険診療内での治療では効果がないが手術は出来るだけ避けたい、手術の前に何とか良くなる方法を試してみたいなど患者さんの希望に耳を傾けながら治療を選択・提供します。
PRP治療には一度外来受診が必要になります。
ご興味のある方は是非受診ください。
-当院でのPRP治療費(税込)-
PRP注射のみ ¥88.000
PRP注射+リハビリ4回/酸素ルーム1回 ¥99.000