肩腱板断裂
肩甲骨と腕の骨(上腕骨)をつなぐ板状の腱を腱板と言い、腕を上げたり下げたりするときに、肩関節の支点を保つ動きがあり、肩関節の安定性に重要な組織です。そのため、損傷や断裂により引っかかりなど肩の動かしたときに痛みが生じることがあります。肩腱板断裂は、特に腱の老化が始まる50歳以上の人に多く見られます。
断裂形態としては急性断裂と変性断裂があります。
①急性断裂
転んだり、重いものを持ち上げたときなど、外傷によって一気に断裂が起こることがあります。
②変性断裂
多くの場合、肩の使いすぎによる腱板のすり減りや、年齢を重ねるにつれて起きる腱板の老化によって断裂が生じます。
野球など肩を使うスポーツを長年やっていたり、日常生活のなかで洗濯物を干したり、布団の上げ下ろしなどの家事も原因になる場合があります。
診断は症状含めた診察や超音波検査・MRIなどの画像検査により確定します。治療には投薬や注射、リハビリ加療などの保存加療と関節鏡による手術加療があります。関節鏡手術では断裂した腱板の断端をアンカーを用いて元の位置へ修復する手術を行います。
入院期間は数日から1週間ですが、術後のリハビリ加療が重要となります。









