日本運動器理学療法学会で発表してきました!
当院には多くのスポーツ選手が腰痛で受診されます。その中で最も多いのが腰椎分離症です。
今回は当院での腰椎分離症を発症した選手の腰椎の動きに注目して、その特徴を理学療法士が学会発表してきてくれました。忙しい臨床の中でも、常に疑問を持ち形にすることはとても重要だと考えています。
以下は研究を主導した杉山理学療法士の学会レポートです。
『2023年10月13-15日の日程で福岡で開催された第11回日本運動器理学療法学会学術大会に参加し、『新鮮腰椎分離症患者における腰椎挙動の特徴』というテーマで発表してきました。
腰椎分離症は発育期のスポーツ選手に起こる腰椎の疲労骨折であり、反り腰の人に多いと報告されていますが、動作時における腰椎の動きは報告されていません。今回、腰椎分離症と診断されたスポーツ選手が身体を丸めたり、反ったりした際にどのような腰椎の動きを呈するのか検討しました(図参照)。
結果としては身体を反った際に下位腰椎の動きが大きくなり、上位腰椎、中位腰椎の動きが小さくなりました。この動態は、隣接する下位胸椎における可動性低下の影響が考えられました。
本発表に際し、臨床における疑問に対してデータを集積し分析する作業は一苦労でしたが、発表後に他施設の方々と治療の方向性などを討論でき有意義な時間となりました。
我々はよりよい治療を提供するためのEvidence (科学的根拠)は重要と考えています。
今後も日々の臨床における疑問を追求し、錦野クリニック(整形・リハビリテーション科)全体で研鑽を重ねていきます。今後とも宜しくお願い致します。』
(文責:理学療法士 杉山)